『岩手県宮古市』の旅行前に現地をチェックしよう!

【ふるさと納税】 3人に1人がリピーター! 令和6年産 一等米 5kg〜20.6kg ひとめぼれ 「岩手ふるさと米」 白米 岩手県奥州市産 発送時期..

【ふるさと納税】 3人に1人がリピーター! 令和6年産 一等米 5kg〜20.6kg ひとめぼれ 「岩手ふるさと米」 白米 岩手県奥州市産 発送時期..
12,000 円 (税込) 送料込
評価 4.72
楽天市場ふるさと納税 返礼品総合TOP100ランキング第1位獲得! おいしいお米がやっぱり1番! たくさんのリピートをいただいている岩手県奥州市産のひとめぼれ一等米です。 全国的に認められた美味しいお米で、炊き上がりに光沢があり、上質米ならではのふっくらとした食感を..
楽天ウェブサービスセンター CS Shop

岩手県の宿泊クーポン券をチェック!

【地方】:東北地方
【都道府県】:岩手県
【市町村】:宮古市
【面積】:1,259.18km2
【総人口】:44,991人(2025年3月1日)

[ryokou-1]

●概要(掲載時)

■ 自然と歴史が交差する東北の海辺都市
岩手県の東部、太平洋に面して広がる宮古市は、三陸海岸の中心部に位置する港町です。東日本大震災の被災地としても広く知られますが、古くから海と共に生きてきたこの地には、数え切れないほどの物語と、豊かな自然が息づいています。
宮古湾を中心に広がる街並みは、リアス式海岸特有の複雑で美しい海岸線に彩られ、都市と自然が心地よく共存する空間を形づくっています。また、三陸鉄道リアス線が走り、内陸と海岸部をつなぐ交通の要でもあります。

■ リアス海岸と山岳が生む宮古ならではの地形
宮古市の地形的な特徴は、なんといってもその「起伏に富んだ景観」にあります。リアス式海岸がつくりだす複雑な入り江や半島、崖の連なりは、見る者の心を強く惹きつけます。沿岸部は穏やかで美しく、港町としての顔を持つ一方、少し内陸に入ると山々が連なり、森林資源にも恵まれた地帯が広がっています。
標高の高い早池峰山系や、閉伊川(へいがわ)の清流は、市内の生態系にも大きな影響を与えており、鮭やイワナなどの魚種も豊富です。自然と共に暮らすという宮古市のスタイルは、この複雑かつ多様な地理条件の上に成り立っているのです。

■ 海の道が育んだ古代からの要衝
宮古の歴史は、古代の時代から「海の道」としての役割に彩られています。古くは北上川水系を通じて内陸と海を結ぶ交易の拠点であり、蝦夷と朝廷勢力との接点でもありました。中世には、海産物の集積地として栄え、近世には盛岡藩の外港としての役割を果たします。
明治期に入ると、宮古港は近代化の波に乗り、三陸沿岸でいち早く近代港として整備されました。特に明治12年(1879年)の宮古湾海戦(旧幕府軍艦と新政府軍艦の戦闘)では、東北での近代戦の舞台となったことでも知られています。

■ 町から市へ、そして平成の大合併へ
宮古市としての成立は1941年。周辺の村と合併し、戦前に「市制施行」がなされました。その後、2005年には旧・田老町、新里村、川井村との合併が行われ、現在の広大な市域が形成されました。
この合併によって、単なる沿岸都市というよりも、山村部や農村地帯をも抱える多面的な顔を持つ地域となり、地域間の交流と連携による新しい形のまちづくりが模索されています。

■ 壮麗な浄土ヶ浜と三陸復興の風景
観光地としての宮古を語るうえで欠かせないのが「浄土ヶ浜(じょうどがはま)」です。三陸復興国立公園にも指定されており、真っ白な岩肌と澄みきった海、そして緑の木々が織りなす絶景は、「まるで極楽浄土のよう」と称されたことが名前の由来となっています。
遊覧船でのクルージングや、シーカヤック、シュノーケリングなども楽しめるほか、震災以降には語り部ガイドによる案内も実施され、観光と防災学習が融合した取り組みが注目されています。

■ 宮古の海が育てる豊かな海産資源
宮古市は、全国でも有数の漁業都市でもあります。サンマ、サケ、ホタテ、ウニなど、多種多様な海の幸が水揚げされ、毎日新鮮な魚介類が市場をにぎわせています。なかでも有名なのが「宮古の塩ウニ」や「瓶ドン」といったご当地グルメ。
このような海の幸は、港町であることを生かした食文化にも深く根づいており、市内の飲食店では「旬の鮮魚を楽しむ」ことがごく当たり前の日常となっています。

■ 東日本大震災を乗り越えて
2011年3月11日、東日本大震災により宮古市も大きな被害を受けました。とくに田老地区は、かつて「万里の長城」と称された巨大な防潮堤を有していたにもかかわらず、津波の猛威の前に壊滅的打撃を受け、国内外の注目を集めました。
しかし、そこからの復興の歩みは、まさに地域の底力の証です。「いのちを守るまちづくり」を掲げ、住宅再建、防災教育、震災遺構の保存などが進められ、今では全国各地から防災教育の先進地として多くの視察団が訪れています。

■ 都市機能と自然が調和する生活圏
宮古市の魅力は、観光だけではありません。医療・教育・交通などのインフラが適度に整いながらも、騒がしさのない「ちょうど良い規模感」の生活圏が形成されています。中心部では買い物や通院に不自由はなく、一方で郊外では農業や林業、漁業を生業にした暮らしも息づいています。
また、地域コミュニティの結束力が強く、イベントや伝統行事には老若男女が積極的に参加する姿が見られます。「顔の見える地域社会」が、都市と田舎のいいとこ取りをした暮らしを支えているのです。

■ 海陸空を活用した多彩な交通網
宮古市へは、盛岡市からのJR山田線や国道106号線を利用してアクセスできます。さらに、釜石市から三陸鉄道リアス線が南北を結び、海岸部の風光明媚な車窓が楽しめます。2021年には「宮古盛岡横断道路」の整備も進み、内陸からの時間短縮が図られました。
市内交通はバスが中心で、高齢者にも配慮された移動手段の整備が進んでいます。観光客向けにはレンタサイクルやタクシーなども整備されており、車がなくても滞在しやすい環境が整っています。

■ 記憶と未来を紡ぐ港町・宮古のこれから
宮古市は、豊かな自然と誇るべき歴史、そして災害を乗り越えた人々の記憶が積層した地です。その風景は一見静かでありながら、そこに刻まれた時間の深みを感じさせる場所でもあります。
観光で訪れてその景観や食を楽しむのはもちろん、移住や長期滞在といった形でこの街の魅力に触れることも一興でしょう。宮古は、ただの港町ではなく、「過去」と「未来」が出会う場所として、これからも多くの人々に語り継がれていくことでしょう。

[ryokou-2]

●地域(掲載時)

■ 中心地・宮古地区 ― 市の心臓部としての役割
市役所や駅、商店街が集まる「宮古地区」は、まさにこの市の中枢と言える存在です。JR山田線の宮古駅や三陸鉄道リアス線の結節点となっており、鉄道とバスが交差するこの地は交通の要所となっています。国道106号と45号が交差し、内陸と沿岸部を結ぶ拠点としても重要なポジションを担っています。
商業施設や病院、学校などが揃い、市民生活の基盤を形成しています。震災後の再開発により、街並みは再構築され、近代的な建物と昔ながらの商店が共存する街並みが印象的です。夜には、浄土ヶ浜方面へと向かう街灯が幻想的な光景を作り出し、観光客にも人気の地域です。

■ 鍬ヶ崎地区 ― 歴史ある漁師町の風情
宮古港を見下ろす位置にある鍬ヶ崎(くわがさき)地区は、かつて北前船の寄港地として栄えた歴史があります。古くから漁業が盛んな地域で、宮古市の水産業のルーツとも言えるエリアです。
漁師町らしい、家々が密集した風景が残っており、細い路地を歩くと、港の香りが風に乗って漂います。昔ながらの石積みの護岸や、歴史的建造物が点在し、地域の人々によって守られています。津波の被害を大きく受けた地域でもありますが、防潮堤の整備とともに、新しいまちづくりも進められています。

■ 崎山地区 ― 深い森と歴史をたたえた静謐な土地
市街地から北へ向かうと、豊かな山林に囲まれた「崎山(さきやま)」地区が広がります。ここは、縄文時代の遺跡も発掘されている歴史ある土地で、人々の暮らしの営みが何千年にもわたって続いてきたことを物語っています。
近年は山林資源を活かした林業や畜産が主な産業で、清らかな沢水や冷涼な気候を活かした農作物も作られています。地域には古くからの神社や祠が点在しており、集落の人々によって祭事が守られ続けています。観光的には穴場的な存在ですが、四季折々の自然の表情を味わえる場所として、静かな人気を集めています。

■ 田老地区 ― 防潮堤のまちと津波の記憶
「田老(たろう)」地区は、全国的にも知られる高さ10メートルを超える巨大な防潮堤「田老防潮堤」の存在で知られています。過去に幾度も津波の脅威にさらされてきたこの地は、防災意識の象徴として全国から注目を集めてきました。
田老地区には「たろう観光ホテル跡地」や「震災遺構たろうホテル」など、東日本大震災の記憶を今に伝えるスポットも残されています。一方で、三王岩や田老漁港周辺の自然景観も美しく、観光のポテンシャルも持ち合わせた地域です。近年は防災学習ツーリズムの目的地として、多くの教育団体も訪れる場所となっています。

■ 川井地区 ― 山村文化の息づく緑の里
内陸部に位置する「川井(かわい)」地区は、かつては単独の村として存在していた山深い地域です。現在でも、その山村文化が色濃く残っており、茅葺き屋根の古民家や、伝統的な農法を守る集落も見られます。
清流・閉伊川の上流部に位置し、アユ釣りや渓流釣りの名所としても知られています。また、山の恵みである山菜やキノコ類も豊富に採れ、地域の直売所には季節ごとの食材が並びます。人口は少ないものの、地域の結束力が強く、伝統行事や盆踊りなども大切に受け継がれています。

■ 重茂半島地区 ― 海岸美と漁業の営みが息づく地
宮古市の南東に張り出す「重茂(おもえ)」半島は、リアス式海岸の美しさが随所に見られる自然の宝庫です。断崖絶壁と澄み切った海、そして静かな湾が織りなすこの地は、まさに“海と共に生きる”人々の暮らしが息づいています。
この地域では、ウニやホヤなどの海産物が特産品として有名で、季節になると新鮮な魚介類を求めて多くの人が訪れます。また、海岸線には数々のビュースポットがあり、観光バスが立ち寄るルートとしても組み込まれています。漁業体験や海女文化の紹介など、体験型観光も少しずつ広がりを見せています。

■ 山口・新里地区 ― 農業と工芸が融合する里山地帯
旧新里村を含む「山口・新里(しんさと)」地区は、宮古市の西部に位置し、農業が中心の生活スタイルが今も色濃く残るエリアです。ここでは、高原野菜やりんご、畜産などが盛んで、都市部への出荷も行われています。
また、地域には工芸の技術も根付き、「新里焼」などの陶芸や、木工製品の制作なども行われています。農産物と手仕事が融合した地域ブランドづくりが行われており、道の駅などではこれらの地場産品が人気を博しています。四季折々の自然の中でのスローライフが感じられる、穏やかな地域です。

■ 津軽石地区 ― 河川が育む生活と歴史
閉伊川の下流域に位置する「津軽石(つがるいし)」地区は、川沿いの平地を活かした稲作が主力の農業地帯です。古くから水運の拠点としても機能しており、川と共に歩んできた地域ならではの文化が息づいています。
津軽石小学校や公民館など、地域コミュニティの拠点も整っており、町内会の活動も活発です。自然災害時の避難訓練や防災意識も高く、東日本大震災以降は地域での支え合いの意識が一層強まりました。農産物直売所では地元の野菜や加工品が人気を集めており、地域資源を活かした小さな経済圏も育ちつつあります。

[ryokou-3]

●代表的な観光スポット(掲載時)

★浄土ヶ浜(じょうどがはま)
概要:​白い流紋岩と松の緑、青い海が織りなす風景が特徴の景勝地。​その美しさから「極楽浄土のようだ」と称されました。​海水浴や遊覧船での観光が楽しめます。​
おすすめ時期:​夏季(7月~8月)​
アクセス:​JR宮古駅からバスで約20分、浄土ヶ浜ビジターセンター下車後、徒歩約5分。​
費用:​入場無料。遊覧船は大人1,500円程度。​

★青の洞窟(八戸穴)
概要:​浄土ヶ浜近くにある海蝕洞。​晴れた日には海面が青く輝き、幻想的な景色が広がります。​「さっぱ船」と呼ばれる小型船でのツアーが人気です。​
おすすめ時期:​春から秋(4月~10月)​
アクセス:​浄土ヶ浜マリンハウスから出航。​
費用:​大人1,500円程度。​

★三王岩(さんのういわ)
概要:​海中から突き出た三つの巨岩が特徴の景勝地。​特に朝日や夕日に照らされる姿は圧巻です。​
おすすめ時期:通年​
アクセス:​JR宮古駅から車で約30分。​
費用:無料。​

★潮吹穴(しおふきあな)
概要:​波が岩の隙間から吹き上がる自然現象が見られるスポット。​波の高い日に訪れると迫力満点です。​
おすすめ時期:​春から秋(4月~10月)​
アクセス:​JR宮古駅からバスで約25分、潮吹穴入口下車後、徒歩約20分。​
費用:無料。​

★蛸ノ浜(たこのはま)
概要:​浄土ヶ浜から徒歩で行ける静かな海岸。​奇岩や海蝕洞が点在し、自然の造形美を楽しめます。​
おすすめ時期:​夏季(7月~8月)​
アクセス:​浄土ヶ浜から徒歩約15分。​
費用:無料。​

歴史と文化を感じるスポット
★たろう観光ホテル(震災遺構)
概要:​東日本大震災の津波被害を受けたホテルを保存・公開。​震災の記憶を後世に伝える貴重な施設です。​
おすすめ時期:通年​
アクセス:​JR宮古駅から車で約30分。​
費用:無料。​

★浄土ヶ浜ビジターセンター
概要:​浄土ヶ浜の自然や歴史、震災に関する展示が充実した施設。​観光前の情報収集に最適です。​
おすすめ時期:通年​
アクセス:​JR宮古駅からバスで約20分、浄土ヶ浜ビジターセンター下車すぐ。​
費用:無料。​

★うみねこと乙女の像
概要:​宮古市出身の彫刻家・吉川保正氏の作品。​宮古駅前に設置され、市民に親しまれています。​
おすすめ時期:通年​
アクセス:​JR宮古駅から徒歩約1分。​
費用:無料。​

★鉄道歴史広場
概要:​宮古市の鉄道の歴史を紹介する広場。​旧車両の展示や資料があり、鉄道ファンにおすすめです。​
おすすめ時期:通年​
アクセス:​JR宮古駅から徒歩約10分。​
費用:無料。​

★宮古市魚菜市場(ぎょさいいちば)
概要:地元で水揚げされた新鮮な魚介類が並ぶ市場。朝早くから多くの人でにぎわい、観光客も地元の味をその場で味わえます。鮮魚のほか、干物や加工品も豊富。
おすすめ時期:一年中(特に春~夏は魚の種類が豊富)
アクセス:JR宮古駅から徒歩約10分
費用:入場無料。食事や土産は1,000円前後~

★シートピアなあど
概要:海の幸を扱う観光施設で、特産品販売所や展望レストランが併設されています。2階の展望フロアからは太平洋を一望できます。
おすすめ時期:通年(冬季は海が荒れる日も多いため春~秋がおすすめ)
アクセス:JR宮古駅から車で約10分、または宮古駅からバスで約15分
費用:入場無料。飲食やお土産の購入は1,000円前後~

★リアスアーク美術館
概要:宮古市をはじめ三陸地方の風土・文化をテーマにした展示を行う美術館。震災関連展示もあり、心に残る芸術体験ができます。
おすすめ時期:通年(悪天候時にも適した観光地)
アクセス:JR宮古駅から車で約15分
費用:一般300円、高校生以下無料

★みやこ浄土ヶ浜マリンハウス
概要:さっぱ船遊覧やシーカヤック体験など、海を満喫できるアクティビティがそろう施設。インストラクターのサポートもあり、初心者も安心。
おすすめ時期:4月~10月(夏が一番人気)
アクセス:JR宮古駅からバスで20分+徒歩5分
費用:さっぱ船1,500円、シーカヤック体験2,000円~

★宮古市民文化会館
概要:クラシックコンサート、伝統芸能、映画上映など地域文化を広く紹介する施設。観光と合わせて文化イベントに参加するのもおすすめ。
おすすめ時期:イベントにより異なる(通年開催)
アクセス:JR宮古駅から徒歩約5分
費用:イベントによって異なる(500円~2,000円程度)

★重茂半島(おもえはんとう)
概要:断崖絶壁と透明度の高い海が織りなす絶景の宝庫。観光地化されていない静かなエリアで、釣りやドライブに最適です。
おすすめ時期:夏~秋(風が穏やかな季節が良い)
アクセス:宮古駅から車で約40分
費用:無料(ガソリン代など実費)

★田老海岸(たろうかいがん)
概要:三陸ジオパークにも指定された美しい海岸。遊歩道が整備されており、地層や奇岩を間近で観察できます。
おすすめ時期:春・秋(快適な気候)
アクセス:JR宮古駅からバスで約30分、徒歩約10分
費用:無料

★姉ヶ崎海岸
概要:地元では隠れた人気スポット。波も穏やかで磯遊びにも向いています。海に沈む夕陽が絶景。
おすすめ時期:5月~9月
アクセス:JR宮古駅から車で約35分
費用:無料

★崎山海岸
概要:穴場の海水浴スポットとして親しまれる海岸。キャンプや釣りにも向いており、休日をのんびり過ごすのに最適。
おすすめ時期:7月~8月
アクセス:JR宮古駅から車で約25分
費用:無料(キャンプ場利用は有料の場合あり)

★蛸の浦(たこのうら)
概要:名前の通りタコが多く獲れる漁港で、新鮮なタコを使った料理が地元で人気。海の匂いが残る、素朴で温かい漁村の風景も魅力。
おすすめ時期:春~夏
アクセス:宮古駅から車で約20分
費用:無料(食事代など別途)

★鍬ヶ崎展望台(くわがさきてんぼうだい)
概要:太平洋と宮古市街を一望できる展望スポット。夜景や日の出を目当てに訪れる人も多く、穴場的存在。
おすすめ時期:春・秋(空気が澄んでいる時期)
アクセス:JR宮古駅から車で約15分、展望台まで徒歩5分
費用:無料

★月山(がっさん)公園
概要:桜の名所として知られる高台の公園。春には花見、秋には紅葉も楽しめます。遊具や広場もあり、家族連れにも最適。
おすすめ時期:春(4月中旬~下旬)、秋(10月)
アクセス:JR宮古駅から徒歩約20分、またはバスで約5分
費用:無料

★愛宕山(あたごやま)神社
概要:宮古の街を見下ろす小高い丘の上に建つ神社。海と街並みを同時に望む絶景スポットでもあり、初詣や地元の祈願で親しまれています。
おすすめ時期:初詣(1月)、紅葉(11月)
アクセス:JR宮古駅から徒歩約15分
費用:無料(お守り購入などは有料)

★崎山貝塚縄文の森ミュージアム
概要:宮古市崎山地区で発掘された縄文時代の貝塚遺跡を展示するミュージアム。土器や骨角器、生活道具が並び、古代人の暮らしを身近に感じられます。
おすすめ時期:通年(天候に左右されにくい屋内施設)
アクセス:JR宮古駅から車で約15分
費用:大人200円、小中学生100円

★旧釜石街道・宮古宿跡
概要:江戸時代から続く古街道の名残を感じさせる町並みで、宿場町として栄えた歴史があります。風情ある石畳や蔵が残る一角もあります。
おすすめ時期:春~秋(まち歩きが気持ちよい時期)
アクセス:JR宮古駅から徒歩約10分
費用:無料(町歩きは自由)

★宮古神社
概要:平安時代の創建と伝わる歴史ある神社。地域の信仰を集めており、春の例大祭では神輿が練り歩く様子も見られます。
おすすめ時期:春(例大祭・桜の時期)、秋(紅葉)
アクセス:JR宮古駅から徒歩約10分
費用:無料(参拝自由)

★山王日枝神社
概要:三王岩の近くにある神社で、山王信仰の古社。厳かな雰囲気が漂い、心静かに参拝できる場所として知られています。
おすすめ時期:通年
アクセス:JR宮古駅から車で約30分(三王岩方面)
費用:無料

★盛岡藩下賜の長屋門(田老地区)
概要:江戸時代、盛岡藩から家臣に下賜されたと伝えられる長屋門形式の住宅建築。現在も保存され、外観の見学が可能。
おすすめ時期:通年(雪の日は注意)
アクセス:JR宮古駅から車で約40分、田老地区内
費用:無料

★道の駅みやこ
概要:地元の食材を活かしたレストラン、地元特産の物産館、観光情報所を併設。休憩にも便利な拠点です。
おすすめ時期:通年(特に夏の観光シーズンに混雑)
アクセス:JR宮古駅から徒歩約15分
費用:入場無料。食事・買い物代は1,000円前後~

★グリーンピア三陸みやこ
概要:自然に囲まれた宿泊・レジャー施設。バーベキュー、プール、テニスコートなどもあり、家族連れにも人気。
おすすめ時期:春~秋
アクセス:JR宮古駅から車で約20分
費用:入場無料。施設利用は有料(プール500円~、宿泊6,000円~)

★宮古温泉・湯ったり館
概要:宮古市街地にある温泉施設。ナトリウム塩化物泉で、疲労回復や保温効果が高く、観光の合間にリラックスできる癒しの場。
おすすめ時期:通年(特に寒い時期は人気)
アクセス:JR宮古駅から車で約10分
費用:大人500円、小学生200円

★鍬ヶ崎港朝市
概要:地元漁師たちが水揚げしたばかりの海産物を直接販売する朝市。珍しい魚介や新鮮な食材が手頃な価格で手に入る。
おすすめ時期:春~秋(5月~10月)
アクセス:宮古駅から車で約10分
費用:入場無料。購入は100円~1,000円程度

★いわて生協 宮古店(地元スーパー体験)
概要:観光地ではないが、地元民のリアルな日常が垣間見えるスーパー。ご当地食材やお惣菜もあり、旅の合間の休憩スポットにも。
おすすめ時期:通年
アクセス:JR宮古駅から徒歩約10分
費用:入場無料。買い物代は数百円から

[ryokou-4]

●主な交通手段(掲載時)

■ 公共バス:地元密着型の移動手段
宮古市の市街地や周辺観光地をめぐる際に便利なのが、地元のバス会社による路線バスです。市内の中心部から「浄土ヶ浜」「田老」など主要な観光地へと運行されています。
主なバス会社:岩手県北バス、三陸鉄道バス部門など
料金の目安:片道200円~800円程度(距離による)
特徴:
1時間に1~2本の運行が多く、事前の時刻表チェックが大切。
終点付近に観光案内所が併設されていることもあり便利。

■ タクシー:柔軟で快適な移動手段
バスの便が少ない時間帯や、複数人での移動、荷物が多い時にはタクシーの利用が有効です。宮古駅周辺や主要ホテル前には常駐タクシーが待機しており、アプリや電話での呼び出しも可能です。
初乗り運賃:約700円(1.5kmまで)
観光タクシーサービス:
事前予約で半日・1日貸切コースも選択可能
観光ガイド付きのプランもあり、旅の充実度がアップ

■ 自転車レンタル:海岸線を肌で感じる旅へ
宮古市内にはレンタサイクルのサービスもあり、気軽に海風を感じながらの散策ができます。特に「浄土ヶ浜」や「宮古湾」周辺など、徒歩ではやや遠い場所へもアクセスがしやすく、エコで健康的な移動が可能です。
貸出拠点:観光案内所、ホテル、駅前のレンタル店など
利用料金の目安:
通常の自転車:500円前後(1日)
電動アシスト付き:1000円程度(1日)

■ 三陸鉄道リアス線:絶景路線でゆく海岸線の旅
観光の目玉である三陸鉄道は、宮古駅を起点に久慈方面や釜石方面へと繋がっています。海沿いを縫うように走るこの路線は、列車好きや風景写真好きにはたまらない路線です。
宮古駅 → 久慈駅:約2時間弱
宮古駅 → 釜石駅:約1時間半
列車の魅力:
各駅に趣のある小さな駅舎が点在
一部車両には観光専用の車窓案内付き
春は桜、夏は青い海、秋は紅葉、冬は雪景色と、季節ごとの絶景が展開

■ 自家用車・レンタカーでの観光:自由気ままな旅のスタイル
公共交通機関の本数が限られる地域も多いため、運転に慣れている人にはレンタカーが非常におすすめです。特に「北山崎」や「田野畑」など自然景観を満喫するには、車の自由度が大きなメリットとなります。
市内のレンタカー会社:トヨタレンタカー、ニッポンレンタカーなど
1日あたりの相場:6000円~10000円(車種による)
必要なもの:免許証、クレジットカード(デポジット用)
運転時の注意点:
山間部は道幅が狭い場所もあるため慎重な運転を
冬季は路面凍結や積雪に備えてスタッドレスタイヤ装備が必要

[ryokou-5]

●代表的な名物・名産品・特産品(掲載時)

★ウニ
三陸の海で育ったウニは、濃厚な甘みととろける食感が特徴。​6月から8月にかけてが旬で、地元の旅館や食堂で提供されています。​
価格は時価ですが、1,500円~3,000円程度が目安です。​

★アワビ
宮古市の海で育ったアワビは、肉厚で歯ごたえがあり、刺身やステーキで楽しめます。​
価格はサイズによりますが、1個あたり2,000円~5,000円程度。​ふるさと納税の返礼品としても取り扱われています。​

★トラウトサーモン
宮古市で養殖されているトラウトサーモンは、脂ののった身と鮮やかな色合いが特徴。​刺身や寿司、燻製などで楽しめます。​
価格は100gあたり500円~800円程度。​

★ホヤ
独特の風味と食感を持つホヤは、宮古市の海の幸の一つ。​刺身や酢の物、天ぷらなどで提供されます。
​価格は1個あたり300円~500円程度。​

★いかせんべい
明治時代から続く伝統の味。​スルメイカを使用した香ばしいせんべいで、噛むほどに旨味が広がります。
​1袋(5枚入り)で約500円~700円。​
格安航空券/国内航空券/国内旅行はskyticket

★寒風干し鮭
寒風でじっくり干し上げた鮭は、旨味が凝縮され、ご飯のお供や酒の肴に最適。
​1切れあたり約300円~500円。​

★サメガレイの干物
脂がのったサメガレイを干物にした逸品。​焼いて食べると、香ばしさと旨味が楽しめます。​
1枚あたり約400円~600円。​
楽天市場

★港CUPS
海鮮丼の具材をカップに詰めたセット。​イクラやサーモン、イカなどが入っており、手軽に海の幸を楽しめます。​
8個セットで約5,000円。​

★宮古の塩
宮古市の海水を使用して作られた天然塩。​まろやかな味わいで、料理の味を引き立てます。
​100gあたり約300円~500円。​

郷土の味とお菓子
★あずきばっとう
小麦粉の生地を小豆の汁で煮た郷土料理。​甘さ控えめで、素朴な味わいが特徴です。
​1パック(2人前)で約400円~600円。​

★ひゅうず
小麦粉の生地に黒砂糖やクルミを包んで揚げた郷土菓子。​外はカリッと、中はしっとりとした食感が楽しめます。​
1個あたり約150円~200円。​

★がんづき
黒砂糖を使った蒸しパンのような郷土菓子。​ふんわりとした食感と優しい甘さが魅力です。​
1個あたり約100円~150円。​

★かりんとう
渦巻き状に揚げたかりんとうは、サクサクとした食感と黒糖の甘さが特徴。
​1袋(150g)で約300円~500円。​

★ヤギミルクスイーツ
ヤギミルクを使用したプリンやクリームパンなど、優しい味わいのスイーツが人気。
​プリンは1個あたり約300円~400円、クリームパンは1個あたり約200円~300円。

[ryokou-8]

●人気のお土産(掲載時)

★瓶ドン(びんどん)
概要:三陸宮古の海の幸を「瓶」に詰めて持ち運べるようにした新感覚の海鮮土産。ホタテ、ウニ、いくら、鮭など旬の具材を層状に詰め込み、ご飯にかけて食べるスタイルが人気。贈り物にも最適で、食べたあとも瓶は小物入れにリユース可能。
価格:1瓶(1人前)1,500円~2,000円前後。

★田老の牛乳プリン
概要:田老地区の酪農家が作る、フレッシュなミルクの風味が活きた濃厚プリン。添加物を極力抑え、昔ながらの素朴な味を追求。ほのかな甘さがどこか懐かしく、大人から子供まで愛されている。
価格:1個300円~400円、4個入り箱セットで1,200円~1,500円。

★かじめスープの素
概要:栄養価の高いアカモク(通称:かじめ)を粉末にし、簡単にお湯で溶かせるスープの素として商品化。ネバネバ成分が整腸作用を促進し、健康を意識する人への贈り物にも適している。
価格:6包入りパックで700円~900円程度。

★宮古のほや塩辛
概要:三陸の磯の風味がぎゅっと詰まった「ほや」の塩辛。その独特な香りとコクが癖になる一品で、お酒をたしなむ方へのプレゼントにぴったり。酒飲みの心をつかむ究極の珍味。
価格:1瓶(約90g)で800円~1,200円。

★塩蔵わかめパック
概要:宮古の澄んだ海で育った良質なわかめを、塩漬けにして旨みを閉じ込めた定番お土産。袋から出して水で戻すだけで、サラダや味噌汁に大活躍。健康志向な方にも人気。
価格:100g入りパックで400円~600円。

★磯ラーメンセット
概要:三陸名物「磯ラーメン」を自宅で再現できるセット。あっさりした塩ベースのスープに、ホタテやわかめ、海藻が入っていて、海の香りをそのまま届けてくれる。
価格:2人前セットで1,200円~1,800円。

★南部せんべい(海藻ミックス)
概要:南部地方で長く親しまれているせんべいに、宮古産のわかめや昆布を練りこんだバリエーション。パリパリの食感と磯の香りが楽しめる新しいタイプのご当地スナック。
価格:10枚入りで500円~600円。

★宮古の鮭の燻製チップ
概要:脂ののった宮古産秋鮭を薄くスライスし、じっくり燻したスモークチップス。おつまみや贈り物としても重宝され、しっとりした口あたりが特徴。
価格:80g入りで900円~1,200円程度。

★いくら醤油漬け(瓶詰)
概要:鮮度抜群のサケの卵を醤油と酒で絶妙に味付けした贅沢瓶詰め。ご飯の上にのせると、宝石のように輝く。冷凍保存可でお歳暮や贈答にも最適。
価格:1瓶(80g)で1,500円前後。

★宮古トマトジュース「やませ育ち」
概要:三陸の冷涼な気候「やませ」が育んだ甘みの強いトマトをそのまま搾った濃厚ジュース。砂糖・塩無添加で健康志向の人におすすめ。
価格:180mlボトルで400円~500円。

★宮古のおからドーナツ
概要:地元豆腐店の副産物「おから」を使った、しっとり甘さ控えめの焼きドーナツ。保存料不使用で、小さなお子さまにも安心。旅のおやつにも人気。
価格:5個入りパックで500円~700円。

★重茂の昆布巻きセット
概要:重茂(おもえ)地区の肉厚昆布で、鮭やにしんを丁寧に巻いて甘辛く煮込んだ伝統の味。祝いの席や贈り物に好まれ、地元でも人気の高い逸品。
価格:3本入りで1,000円~1,300円。

★ねぎ味噌(重茂産)
概要:重茂産の香り高いねぎと、地元味噌をブレンドした万能調味料。焼きおにぎり、田楽、炒め物などに重宝し、一度食べると手放せなくなる味。
価格:1瓶(100g)で600円~800円。

★宮古産ホタテの炊き込みご飯の素
概要:ホタテの旨みをぎゅっと詰め込んだレトルトの炊き込みご飯の素。お米と一緒に炊くだけで、旅先の思い出の味がよみがえる。
価格:2合用で700円~1,000円。

★瓶入り磯チップス
概要:乾燥わかめや昆布を薄くスライスして揚げた、香ばしくヘルシーなスナック。瓶入りで保存もきき、見た目もおしゃれなギフト向け商品。
価格:60g入り瓶で600円~800円。

★宮古の豆腐かすてら
概要:豆乳とおからを使用した低糖質なカステラ。ふんわりしっとりした食感で、女性客に特に人気。ダイエット中でも罪悪感のない甘さ。
価格:1本(5切れ)で800円前後。

★まめぶ汁レトルトパック
概要:「まめぶ」と呼ばれる胡桃入り団子が入った宮古の郷土料理。そのユニークな甘じょっぱい味わいを自宅で楽しめるレトルト仕様。
価格:1パック(2人前)で600円~700円。

★あわび肝味噌漬け
概要:三陸産の天然あわびの肝を贅沢に使い、濃厚な味噌に漬け込んだ大人のための贅沢珍味。ご飯にも酒にも合う。
価格:1瓶(80g)で2,000円前後。

★海藻バスソルト
概要:宮古の海藻とミネラルたっぷりの天然塩をブレンドしたバスソルト。風呂に入れるだけで、まるで海に包まれているかのような癒しが楽しめる。
価格:1袋(100g)で500円前後。

★宮古産山ぶどうジャム
概要:岩手県産の野生の山ぶどうを贅沢に使った濃厚ジャム。酸味がありヨーグルトにぴったり。添加物不使用で果実本来の力強さが生きている。
価格:1瓶(140g)で700円~900円。

[ryokou-9]

●代表的な食文化・ご当地グルメ(掲載時)

■ 宮古の宝石「瓶ドン」~見て楽しい、食べて感動~
宮古市の新名物として人気急上昇中の「瓶ドン」は、ガラス瓶に色とりどりの海鮮やご飯が層状に詰め込まれた見た目にも楽しい海鮮丼スタイル。ウニ、ホタテ、イクラ、マグロ、サーモンなど、その日の朝に水揚げされた新鮮なネタが中心で、蓋を開けて瓶を傾けると、具材がつるりと丼へ流れ出すという驚きの演出つき。観光客にとっては思わず動画に収めたくなる一品で、SNS映えも抜群です。

■ 磯の香りと歯ごたえを楽しむ「いちご煮」~宮古の高級潮汁~
青森県の名物として知られる「いちご煮」ですが、宮古市でも夏のごちそうとして根強い人気があります。ウニとアワビを贅沢に使った澄まし汁で、その名の由来は、白いスープに浮かぶウニがまるで「朝露に濡れた野いちご」のように見えることから。素材の良さを引き立てるシンプルな味付けが特徴で、特別な日の食卓には欠かせません。

■ 三陸名物「ホヤ料理」~クセがクセになる大人の珍味~
宮古の海から揚がる「ホヤ」は、世界的にも珍しい食材で、独特な磯の香りと苦みがクセになる深い味わい。刺身や塩辛、天ぷらなど、さまざまな料理法で楽しまれており、地元の居酒屋では定番メニュー。夏場には「ホヤ酢」として冷やして食べると、爽やかな酸味とミネラル感が口の中に広がります。

■ 懐かしの味「ひっつみ汁」~東北のあたたかみを感じる郷土料理~
「ひっつみ」とは、小麦粉を練って手でちぎり、汁に入れたもの。具材には鶏肉、大根、ごぼう、しいたけなどが使われ、味噌または醤油で味付けされます。寒い冬には特に体が温まり、家庭の味として世代を超えて受け継がれてきた料理です。宮古の家庭や飲食店では、ふんわりとした生地の食感が絶妙な一杯に出会えるでしょう。

■ 海のダイヤ「ウニ丼」~夏だけの贅沢ごちそう~
6月から8月にかけて、宮古の沿岸ではキタムラサキウニが旬を迎えます。その極上ウニをたっぷりと乗せた「ウニ丼」は、口に入れた瞬間に溶けるような甘みが広がる、まさに絶品。生ウニならではの繊細な風味は、冷たい酢飯や温かいご飯のどちらとも相性抜群で、観光客にとっては「一生に一度は食べたい味」とも評されます。

■ 海と山の融合「鮭のチャンチャン焼き」~豪快な鉄板焼きスタイル~
北海道の料理として知られる「チャンチャン焼き」ですが、宮古でも家庭料理として定着しています。脂の乗った三陸産の鮭をキャベツや玉ねぎ、にんじんなどの野菜とともに鉄板で蒸し焼きにし、特製の甘辛味噌ダレをかけて仕上げます。地元では「七輪」で焼くスタイルも人気で、外でワイワイと楽しむことも。

■ 魂の一杯「宮古ラーメン」~あっさり醤油に秘められた深み~
宮古市内には、昔ながらのラーメン店が軒を連ね、地元民に愛される「宮古ラーメン」というジャンルが形成されています。特徴は、澄んだ鶏ガラ・煮干し系のあっさり醤油スープに、コシのある中細ストレート麺。シンプルながらも旨味の奥行きが深く、飲み干せるスープとして人気です。チャーシューやメンマ、海苔のトッピングも懐かしさを演出しています。

■ 漁師の知恵が生んだ「さんまのすり身汁」~手間が美味に変わる~
宮古の秋といえばサンマ。この新鮮なサンマをすり身にして、味噌仕立ての汁に団子状で入れたのが「すり身汁」です。骨ごとすりつぶすことで、カルシウムなどの栄養価も高く、すり身特有のフワッとした口当たりが魅力。家庭では、白菜やネギ、豆腐を加えて食べるのが一般的です。

■ 見た目にびっくり「磯ラーメン」~海の幸オールスターの一杯~
まるで海底の宝箱を開けたような見た目の「磯ラーメン」は、ワカメ、ホタテ、アワビ、エビ、カニ、ムール貝などを豪快に乗せた、海鮮尽くしのラーメン。スープは魚介の出汁がきいた塩味が主流で、旨味の洪水が押し寄せます。観光客に人気の一杯で、お土産ラーメンとして商品化もされています。

■ 甘じょっぱさが癖になる「くるみ餅」~宮古式の家庭スイーツ~
餅をくるみダレでからめた「くるみ餅」は、宮古では祝い事や年中行事に欠かせない甘味です。特製のくるみペーストには砂糖と少量の醤油を加えることで、甘じょっぱい味が完成し、つきたての餅に絡めて食べると格別の美味しさ。市内の和菓子店でも販売されており、手土産にも重宝されています。

■ 隠れた名物「干しホタテ」~旨味が凝縮された宮古の乾物~
宮古湾で採れたホタテを丁寧に乾燥させた「干しホタテ」は、保存が利くこともあり、お土産としても人気。噛むほどに広がる深い旨味と香ばしさは、日本酒やビールのお供にぴったり。近年では、刻んでチャーハンや炊き込みご飯の具材としても活用されています。

■ 冬の定番「鍋焼きうどん」~寒さを忘れる土鍋のぬくもり~
宮古の厳しい冬に欠かせないのが、アツアツの「鍋焼きうどん」。海老天、玉子、カマボコ、椎茸、青菜などを土鍋で煮込んだ一品で、昆布とカツオから取った出汁がじんわりと体に染みわたります。市内の食堂や定食屋では、各店の個性が光る味付けで提供されています。

[ryokou-10]

●代表的な祭・イベント(掲載時)

★宮古秋まつり(みやこあきまつり)
概要:毎年9月に3日間にわたって開催される宮古最大級の祭典。豪華絢爛な山車が市街地を練り歩き、太鼓と笛の音が響くなか、神輿や獅子舞も町をにぎわせる。江戸時代から続く伝統が息づくイベント。
観光時期:9月中旬~下旬
アクセス:宮古駅から徒歩10分圏内(会場:宮古市中心部)
費用:観覧無料(飲食・屋台は各自)

★宮古毛ガニまつり
概要:冬の味覚・毛ガニを主役にしたイベント。新鮮な毛ガニの即売や、地元漁師によるカニ汁の無料配布、ステージパフォーマンスなど、寒さを吹き飛ばすグルメ系冬まつり。
観光時期:2月下旬
アクセス:宮古駅から車で約15分(会場:宮古漁港周辺)
費用:入場無料(カニの購入や飲食は有料)

★浄土ヶ浜まつり
概要:国の名勝・浄土ヶ浜を舞台に開催される海の祭典。伝統芸能や和太鼓演奏のほか、夜には花火も打ち上げられ、幻想的な光と音のコントラストが海岸を彩る。
観光時期:7月中旬~下旬
アクセス:宮古駅からバスで15分、「浄土ヶ浜ビジターセンター前」下車
費用:無料(花火観覧も自由)

★宮古サーモン・ハーフマラソン大会
概要:秋の風を感じながら海沿いを走るハーフマラソン大会。完走者には宮古特産のサケが贈られるなど、地元色豊かなマラソンイベントとして注目されている。
観光時期:11月上旬
アクセス:宮古駅から徒歩5分(スタート地点:市内運動公園)
費用:参加費3,000円~5,000円程度(観覧は無料)

★山田町・宮古市合同夏まつり(海上花火大会)
概要:隣接する山田町と共催される大規模な海上花火イベント。夜空と海面を二重に彩る豪華な花火が見どころで、観覧エリアは海岸沿いに多数設置される。
観光時期:8月上旬
アクセス:宮古駅から車で約30分(山田湾周辺)
費用:観覧無料(有料観覧席は2,000円程度)

★鍬ヶ崎のお獅子祭り
概要:旧正月に行われる、地域の無病息災と豊漁を願う獅子舞行事。勇壮な男衆が伝統的な衣装を身にまとい、町内を練り歩く。
観光時期:2月初旬(旧暦)
アクセス:宮古駅から車で10分(会場:鍬ヶ崎地区)
費用:無料

★津軽石川灯篭流し
概要:お盆の時期に川面をやさしく彩る灯籠流し。家族連れやカップルに人気で、先祖への祈りを込めて灯した灯篭が静かに流れていく様は、幻想的な夏の風物詩。
観光時期:8月15日前後
アクセス:宮古駅からバスで10分、「津軽石駅」下車徒歩5分
費用:観覧無料(灯篭の持参・購入は別途)

★重茂大漁まつり
概要:漁業の町・重茂で開かれる漁業者たちの祭り。魚のつかみ取り体験や、漁師鍋のふるまい、漁船パレードが目玉。
観光時期:9月
アクセス:宮古駅から車で40分(重茂地区)
費用:入場無料(体験参加費は500~1000円程度)

★宮古ほたてまつり
概要:三陸の海の恵み「ホタテ」にスポットを当てた秋の味覚イベント。新鮮なホタテの浜焼きや特製ホタテ汁が大人気。
観光時期:10月
アクセス:宮古駅から車で15分(会場:宮古港付近)
費用:入場無料(飲食は有料)

★川井山車まつり
概要:山間部・川井地区で繰り広げられる山車祭り。地域住民手作りの豪華な山車が、獅子舞やお囃子とともに巡行するアットホームな伝統行事。
観光時期:8月中旬
アクセス:宮古駅からバスで40分(会場:川井地域)
費用:無料

★宮古市民文化祭
概要:地元の芸術家や団体が日頃の成果を披露する文化の祭典。書道、絵画、合唱、和太鼓、演劇など多彩なジャンルが集う。
観光時期:10月末~11月上旬
アクセス:宮古駅から徒歩10分(会場:宮古市民文化会館)
費用:入場無料(一部講座は有料)

★津軽石まつり
概要:かつての宿場町として栄えた津軽石地区で行われる、神輿と屋台のにぎやかな祭り。小規模ながら地元愛にあふれる温かいイベント。
観光時期:9月
アクセス:宮古駅から車で10分(津軽石神社周辺)
費用:無料

★宮古の初日の出フェスティバル
概要:浄土ヶ浜から昇る元旦の初日の出を祝うイベント。年越しそばのふるまいやホットドリンクサービスもあり、寒さの中に温もりが感じられる催し。
観光時期:1月1日早朝
アクセス:宮古駅からバスで15分、「浄土ヶ浜ビジターセンター前」下車
費用:無料

★宮古市産業まつり
概要:市内の農産物・水産物・工芸品などが集結する地元の総合展示即売会。新米の試食会や木工体験など、子どもから大人まで楽しめるブースが豊富。
観光時期:10月中旬
アクセス:宮古駅から徒歩10分(会場:市民総合体育館)
費用:入場無料(商品購入は有料)

★根市(ねいち)神社例大祭
概要:根市地区の氏神様を祀る由緒ある神社祭礼。神楽や獅子舞、太鼓の演奏が披露され、地域の伝統が息づく一日。
観光時期:9月
アクセス:宮古駅から車で25分(根市神社)
費用:無料

★宮古こどもまつり
概要:地域の児童と保護者が主役のふれあいイベント。スタンプラリー、縁日ブース、遊びのワークショップなど、教育と遊びが融合したプログラムが人気。
観光時期:6月初旬
アクセス:宮古駅から徒歩15分(宮古運動公園)
費用:入場無料(有料ブースあり)

★津軽石川鮎釣り大会
概要:釣り愛好家に人気の鮎釣り大会。津軽石川の清流で競技が行われ、釣果に応じた豪華景品も用意されている。
観光時期:7月~8月
アクセス:宮古駅から車で15分(津軽石川河川敷)
費用:参加費1,500円~(観覧無料)

★こどもカーニバル in 宮古
概要:市内の小学校や保育園が合同で行う子ども中心のフェスティバル。パレードや手作りの山車が登場し、観客からも声援が飛ぶ地域密着型イベント。
観光時期:5月中旬
アクセス:宮古駅周辺
費用:観覧無料

★オレンジロードふれあいウォーキング大会
概要:旧宮古街道を活用したウォーキング大会。海と山の風景を満喫できるコースで、道中の休憩所では地元の味が振る舞われる。
観光時期:10月上旬
アクセス:宮古駅集合、各コースへ出発
費用:参加費1,000円~(お土産・保険料込)

[ryokou-11]

●特性(掲載時)

■ 自然と共に生きる町 ― 宮古市の地勢とその強み
宮古市の最大の魅力は、何といってもその「地形の多様性」にあります。三陸海岸の中心部に位置し、リアス式海岸が生む入り組んだ地形は、漁港としての優位性をもたらしました。港には風が入り込みにくく、天然の避難港としても重宝され、古くから海上交通の要衝となってきたのです。
内陸部には早池峰山系に連なる山岳地帯が広がり、農業や林業も盛ん。太平洋の冷たい親潮の影響を受けて育つ魚介類は、脂が乗り、極めて質が高いと評判です。海と山の恩恵をバランスよく享受できる土地として、一次産業の強さは今も健在であり、地域経済の礎を担っています。

■ 市民気質ににじむ“誠実さ”と“我慢強さ”
宮古市の人々は、一見すると控えめで朴訥な印象を与えますが、その内には堅実さと責任感が息づいています。東日本大震災という未曽有の困難を乗り越えてきた経験が、その人間性をより一層鍛えました。復興支援で訪れた他地域の人々が「宮古の人は、無理を言わないけれど礼儀を忘れない」と語るように、謙虚で律儀な地域性が色濃く残っています。
また、地元行事や祭り、漁業活動においても「一致団結してやり遂げる」精神が根付いており、地域全体がひとつの大きな家族のように機能する文化が魅力です。

■ 言葉に刻まれた地域の記憶 ― 宮古の方言の世界
宮古市の方言は、南部弁をベースにしながらも、海沿いならではの漁師言葉や、山間部特有の語彙が入り混じる複雑な音韻体系を持っています。たとえば、「あっぺしょ(=たぶんそうだろう)」「だんだん(=ありがとう)」など、やわらかく語尾が流れる表現が多く、聞いていて心が和む響きがあります。
特にお年寄りとの会話では「いがったなや~(=よかったですね)」などの言い回しがよく使われ、郷土色を感じさせます。若い世代は標準語を主に使いますが、家庭内や地域イベントでは自然に方言が飛び交い、言葉の中に地域の記憶が息づいています。

■ 地域の核としての宮古市 ― 北三陸圏の中枢都市
宮古市は、隣接する岩泉町、山田町、田老地区などとの交流が活発で、特に海産物の流通や医療・教育の分野で中心的な役割を担っています。宮古港は、北三陸地域における水揚げの拠点であり、冷凍加工施設や流通インフラも整備されているため、周辺自治体からの魚介類の集積地点にもなっています。
また、三陸鉄道リアス線の中間拠点として、地域間の人の流れを結ぶハブとしての役割も果たしています。宮古駅を中心とした交通網は、近年ますます整備が進み、観光客のアクセスも向上。これにより、隣接地域との観光連携が活発になり、周遊型の旅程にも対応できる体制が整いつつあります。

■ 防災と共生 ― 津波と向き合ってきた町の姿勢
宮古市は、過去にも幾度となく津波被害を受けてきました。特に2011年の東日本大震災では甚大な被害を受けたものの、それ以降、全国的にも先進的な防災都市として再建を進めてきた経緯があります。高台移転、津波避難ビルの整備、地域ごとの防災訓練など、市民一人ひとりの防災意識の高さは、他の地域の模範となるレベルに達しています。
また、語り部活動を通じて震災の記憶と教訓を後世へ伝える取り組みも活発で、地域内外の教育機関と連携した学習プログラムも展開されています。「津波と共に生きる」という強い意志と誇りが、宮古市のもうひとつの強みです。

■ 生活文化の“ほどよさ”と“温もり”
宮古市の生活リズムは、都市と田舎の中間地点のような“ちょうど良さ”があります。大都市ほどの喧騒はないものの、生活インフラは整っており、病院・学校・スーパー・公共交通などが無理なく集約されています。過剰な都市化が進まなかったからこそ残っている、穏やかな時間の流れや、ご近所同士のつながりも健在です。
また、地産地消の意識が強く、漁師さんや農家さんが地域の飲食店に直接食材を届けるといった「顔の見える流通」が今も生きています。このような環境は、移住者にも好まれており、近年では首都圏からの移住者も少しずつ増えつつあります。

■ 伝統芸能と祭りが息づく文化都市
宮古市では、古くから伝わる「山車祭り」や「神楽」、「獅子舞」などの伝統芸能が地域ごとに継承されています。これらは単なる観光資源ではなく、地域の信仰や歴史、住民の結びつきを強める役割を担っており、祭りの準備から後片付けまで、地域住民が一丸となって取り組みます。
また、近年では文化会館でのクラシックコンサートや演劇イベントなど、都市的な文化活動も並行して育まれており、老若男女が参加できる場が数多く存在します。伝統と現代文化が共存することで、宮古市の文化層は実に厚みがあります。

■ 気候と生活リズムの関係性
宮古市の気候は、夏は比較的涼しく、冬は寒さが厳しいですが雪は少なめという太平洋側特有の海洋性気候です。春から秋にかけての気温は過ごしやすく、農作業や漁業にとっても好条件が揃っています。冬場は寒風が強まることもありますが、防寒対策が徹底されており、屋内環境の快適さが保たれています。
この気候によって育まれたのが、「無理をしない暮らし方」です。自然のリズムに逆らわず、できるときにできることをする。そうした価値観が市民の日々の生活に根づいています。

■ 未来へと続く“再生”と“連携”のまちづくり
震災からの復興を通じて、宮古市は「新しい町のかたち」を模索しながら進化を遂げています。単なる復旧ではなく、観光・防災・教育・産業が連携した総合的な発展モデルとして、全国から注目を集めています。地域内の大学や高校、企業、NPOと行政が一体となって進める「地域再生プロジェクト」も増えており、次世代を見据えた持続可能な地域社会の構築に力を入れています。

■ おわりに:変わりゆく中に、変わらぬものがある町
宮古市の魅力は、自然の美しさや海の恵みだけでは語り尽くせません。そこに生きる人々の誠実さ、地域に根差した言葉、そして他地域とのあたたかい関係性。それらが積み重なって形成されてきた「宮古らしさ」は、訪れた者の心をじんわりと包み込む力を持っています。変わり続ける時代の中で、変わらずに在り続けるもの。それこそが、宮古市が誇る最大の“地域の宝”なのかもしれません。

[ryokou-12]

●過去に人気だった店(掲載時)

★菊池百貨店(きくちひゃっかてん)― 昭和を象徴する“宮古のデパート”
かつて宮古市の中心部・末広町にあった「菊池百貨店」は、昭和40~50年代にかけて、宮古の人々の憧れを一身に集めた総合商業施設でした。エスカレーターに乗ることすら子どもたちにとっては冒険で、最上階の屋上遊園地では観覧車とミニ汽車が人気を博していました。衣料品やおもちゃ、書籍、日用品まで何でも揃い、まさに“宮古の伊勢丹”のような存在でした。平成初期に閉店し、建物も姿を消しましたが、その記憶は今も宮古っ子の心に鮮明に残っています。

★喫茶エルム― 若者文化の発信地
1970年代から1990年代にかけて、宮古駅近くに存在した喫茶店「エルム」は、地元高校生や会社員たちの憩いの場でした。レトロな木製の椅子に、ジャズが静かに流れる落ち着いた空間。ナポリタンやミックスサンド、甘めのブレンドコーヒーが人気メニューで、学生たちの放課後やデートスポットとして長らく親しまれました。店主が高齢となり、2000年代前半に惜しまれつつ閉店。だが、「エルムで告白した」「初めてバイト代でランチを食べた」など、多くのエピソードが今も語り継がれています。

★サン・マリーナ宮古― 家族で通ったレジャー施設の記憶
海沿いに建設された「サン・マリーナ宮古」は、1990年代を代表する複合型レジャー施設。プール、レストラン、宿泊施設を兼ね備え、特に夏場は市外からも観光客が訪れる賑わいを見せました。地元の子どもたちにとっては「夏休みの定番スポット」であり、プールサイドで食べるカレーやかき氷は思い出の味となっています。東日本大震災後は施設の一部が損傷し、徐々にその姿を消しましたが、楽しかった時間を語る声は今も多く聞かれます。

★和菓子処まるたけ ― 手作りの味に人が集った店
地元の人々に親しまれた老舗和菓子店「まるたけ」は、餅菓子や季節の生菓子が人気の名店でした。中でも「ごま大福」は、甘さ控えめで香ばしい風味が特徴で、冠婚葬祭の手土産や法事の引き菓子として定番でした。職人が丁寧にひとつひとつ手作業で包む姿が印象的で、「まるたけの味で季節を知る」と言われたほどです。惜しくも平成末期に閉店となりましたが、今も地域の和菓子文化の原点として語られています。

★シネマ宮古(旧・宮古東映)― 地元唯一の映画館として
一時期、宮古市に存在した映画館「シネマ宮古(旧・宮古東映)」は、洋画から邦画、アニメまで幅広く上映していた地域のシネマ文化の中心でした。特に週末になると家族連れや中高生で賑わい、入口前のポスター掲示板は地元の「小さな娯楽ニュース」のような存在でもありました。大型シネコンの登場で衰退し、閉館を迎えましたが、今でも「ここで初めて映画を観た」という世代が多く存在します。

★ラーメンハウス しんげん ― 地元密着のラーメン名店
かつて末広町の裏通りにひっそりと構えていた「しんげん」は、ボリューム満点のラーメンとチャーハンが地元で評判のラーメン屋。特製の味噌ラーメンは濃厚なスープとシャキシャキもやしが絶妙で、夜遅くまで営業していたため、飲み帰りのサラリーマンや学生の“締め”として愛されました。閉店後も、レシピを真似して家庭で作ろうとする人が多く、「幻の一杯」として語られる店のひとつです。

★喫茶くれよん― 子どもから大人まで集った色彩の店
名前の通り、色とりどりのメニューと内装が特徴だった「喫茶くれよん」は、80~90年代に宮古市内の若者を中心に人気を博したお店。カラフルなパフェ、ユニークな名前のクリームソーダ、そしてマンガが自由に読める書棚など、遊び心に満ちた空間でした。クリスマスシーズンには店内が電飾で飾られ、まるでおもちゃ箱の中にいるような雰囲気が子どもにも大人にも喜ばれました。

★中野食堂― 漁師町の胃袋を支えた大衆食堂
宮古港近くに存在した「中野食堂」は、早朝から営業する漁師たち御用達の食堂。ごはん大盛り、味噌汁付きの焼き魚定食が名物で、煮魚や揚げ物も絶品。メニューは日替わりで、漁港に上がったその日の魚が並ぶスタイルは、まさに“地産地消”の実践でした。現在は店を閉じましたが、厨房で黙々と働く店主夫婦の姿と、活気ある朝の店内風景は、常連客の記憶に深く残っています。

★おもちゃのまるせい― 子どもたちの夢が詰まった宝箱
昭和から平成にかけて、宮古市内の子どもたちにとって「まるせい」はまさに夢の国。ファミコンソフトやプラモデル、カードゲームまで取り揃えた玩具専門店で、毎週のように子どもたちが小遣いを握って訪れる光景がありました。誕生日やクリスマスには親子連れが列を成し、商品を選ぶ真剣な眼差しに、店員さんが優しく応えてくれる場面が多くありました。現在は姿を消しましたが、「最初のゲームはまるせいで買った」という声が今でも聞かれます。

★さくら温泉― 地域の癒やしを支えた銭湯文化
宮古市の中心部から少し外れた場所にあった「さくら温泉」は、地域住民にとって日常の中の癒やしスポット。湯船はこぢんまりとしていながらも常に清潔に保たれており、常連たちの交流の場でもありました。お風呂上がりには瓶の牛乳やラムネを楽しみながら、テレビの前で世間話をする姿が日常でした。廃業した今でも、「風呂上がりの石けんの香りが懐かしい」と語る人が絶えません。

★スナック朱鷺(とき)― 夜を彩った小さな舞台
宮古の繁華街・末広町の一角にひっそりと佇んでいた「スナック朱鷺」は、地元の常連客や出張族の憩いの場として長年愛されてきました。カウンター越しにママが注ぐ焼酎、カラオケに合わせて歌う演歌の声、そして時折交わされる人生相談。決して派手ではないが、確かに人の心に寄り添ってきた夜の灯り。閉店してなお、「朱鷺の灯りはあったかかった」と語られる、記憶に残るスナックです。

[ryokou-13]

●過去の出来事(掲載時)

■ 津波とともに生きる町 ― 1896年明治三陸地震津波の悲劇
1896年6月15日、宮古市を含む三陸沿岸を未曾有の巨大津波が襲いました。地震の揺れはそれほど大きくなかったにもかかわらず、到達した津波の高さは38.2メートルに及び、市街地や漁村が壊滅的な打撃を受けました。死者数は宮古市だけで数千人規模にのぼり、近代日本における最悪級の災害の一つとされています。
この経験が後の防潮堤整備や避難教育の基礎となり、宮古市の「津波との共生」の原点となりました。

■ 再び試練に見舞われた街 ― 1933年昭和三陸津波の襲来
明治の悲劇から約40年後、1933年3月3日に再び大津波が宮古市を襲います。昭和三陸地震に伴うこの津波は、当時整備が進んでいた堤防も乗り越え、市街地に甚大な被害をもたらしました。
災害の記憶を繰り返す形となり、住民の防災意識はさらに高まりました。この時から「宮古に住む=自然と向き合う覚悟」が地域の精神として根づくようになります。

■ 戦時中の記録 ― 宮古港をめぐる軍事利用と空襲
第二次世界大戦中、宮古港はその地理的特性から物資輸送の拠点として軍に利用されました。戦争末期にはアメリカ軍による空襲を受け、市街地や港湾施設に被害が及び、多くの一般市民も犠牲になりました。
港町としての発展とともに、戦争の陰を背負った歴史もまた宮古の一部であることが、戦後の復興と平和教育に活かされました。

■ 復興の象徴 ― 宮古市駅前の再開発と昭和の賑わい
昭和30〜40年代、戦後復興とともに宮古市中心部の商業地が大きく発展。百貨店や映画館、アーケード街が立ち並び、「東北の港町の繁華街」として他地域からも多くの買い物客が訪れました。
地域経済の中心として活気を呈したこの時代は、「宮古黄金期」とも呼ばれ、今も懐かしむ声が多く聞かれます。特に「菊池百貨店」や「中央通り商店街」は、市民にとって青春の象徴でもありました。

■ 1970年代の自然災害 ― 宮古大雨災害と山津波
1976年、梅雨の集中豪雨により山間部の土砂が崩れ、住宅地に大きな被害をもたらしました。特に川井地区では「山津波」と呼ばれる土砂流が集落を襲い、多くの家屋が倒壊。
この災害を契機に、山間部の土砂災害対策が強化され、治山工事や砂防ダムの設置が本格化しました。また、防災意識を地域に根づかせる大きなきっかけにもなりました。

■ 奇跡の生還劇 ― 1992年 宮古湾での遭難救助
1992年、漁に出た小型船がエンジン故障と濃霧で宮古湾沖にて行方不明に。3日間漂流し、絶望的と思われた乗組員が灯台の明かりを頼りに自力で岸へたどり着き、全員が無事生還したという奇跡の出来事がありました。
地元のニュースだけでなく全国紙でも報道され、「宮古の海と人の絆」が賞賛された話題となりました。このエピソードは、今も地域の海難防止教育で語り継がれています。

■ 2005年 合併による新たな一歩 ― 田老・新里・川井との広域合併
平成の大合併政策の一環として、宮古市は2005年に旧・田老町、新里村、川井村を編入。市域は一気に広がり、都市と山村、沿岸と内陸が共存する新たな自治体モデルとして再スタートを切りました。
合併によって行政サービスの効率化や地域資源の連携が進む一方で、地域間の文化的違いや意識差の克服という課題も浮上しました。それでも今では「一体感」が徐々に育まれ、学校や消防団、イベントなどを通じて絆が強まっています。

■ 2011年3月11日 東日本大震災 ― 壊滅と再生の物語
最大級の悲劇とも言えるのが、2011年の東日本大震災です。宮古市の沿岸部は壊滅的な津波被害を受け、田老地区では「万里の長城」と呼ばれた防潮堤をも越える波が襲いました。死者・行方不明者数は500人を超え、家屋の流失、交通網の寸断、インフラの機能停止と、街全体が沈黙した日でした。
避難所運営、市民の助け合い、国内外からの支援が混じり合いながら、宮古は再び立ち上がっていきました。被災の教訓を語り継ぐ語り部の活動、追悼式、復興住宅整備など、災害を越えて進む“希望の再生”の軌跡は、今も続いています。

■ 2020年 宮古市出身の高校生が国際数学コンテストで入賞
コロナ禍にあった2020年、宮古市の高校に通う生徒が、オンラインで開催された国際数学オリンピックにて日本代表として出場し、個人で銅メダルを獲得。地方都市から世界へ挑む若者の姿が、多くの人々に勇気を与えました。
地元メディアも大きく報道し、「震災から立ち直った町に新たな誇り」として話題に。宮古の教育の可能性と、人材育成への希望を象徴する出来事となりました。

■ 新たな観光名物「瓶ドン」の誕生と全国ブーム
2018年、宮古観光協会が中心となって開発した“瓶ドン”が、テレビやSNSで話題を呼び全国区の人気グルメへ。ガラス瓶に詰められたカラフルな海鮮が視覚と味覚を同時に楽しませるという新たな「映えるグルメ」として定着。
若年層や外国人観光客からも支持され、観光地としての新たな魅力を創出。「被災地から生まれた希望のグルメ」として、地域経済に新しい風を吹き込んでいます。

■ 三陸鉄道リアス線の全線復旧と“希望のレール”
東日本大震災で寸断された三陸鉄道は、その後少しずつ復旧を進め、2019年3月にはリアス線として全線開通。宮古駅はその重要な中核駅として、多くの乗客を迎え入れる場所となりました。
この鉄道の復活は、単なる交通インフラの再生にとどまらず、「宮古の再生の象徴」として県内外から感動の声が寄せられました。震災後、初めて通学・通勤・観光が“いつも通り”になった象徴的な出来事です。

■ おわりに ― 変わらぬ海と人のつながり
宮古市は、静かな漁村の佇まいと、荒々しい自然の中でたくましく生きてきた人々のドラマにあふれる場所です。災害、戦争、復興、挑戦、栄光、そして涙。さまざまな出来事を経験しながら、そのたびに新たな希望と誇りを育んできました。
今後も宮古市は、過去の記憶と共に未来を紡いでいくことでしょう。そしてそれは、地域の人々の“つながり”によって築かれる、何よりも強い絆の歴史なのです。

[ryokou-14]

●人気の売れ筋ランキング

【ふるさと納税】 3人に1人がリピーター! 令和6年産 一等米 5kg〜20.6kg ひとめぼれ 「岩手ふるさと米」 白米 岩手県奥州市産 発送時期..

【ふるさと納税】 3人に1人がリピーター! 令和6年産 一等米 5kg〜20.6kg ひとめぼれ 「岩手ふるさと米」 白米 岩手県奥州市産 発送時期..
12,000 円 (税込) 送料込
評価 4.72
楽天市場ふるさと納税 返礼品総合TOP100ランキング第1位獲得! おいしいお米がやっぱり1番! たくさんのリピートをいただいている岩手県奥州市産のひとめぼれ一等米です。 全国的に認められた美味しいお米で、炊き上がりに光沢があり、上質米ならではのふっくらとした食感を..

【ふるさと納税】岩手県花巻市の対象施設で使える楽天トラベルクーポン 30,000円分 寄付額 100,000円 旅行 チケット 観光地応援 岩手県..

【ふるさと納税】岩手県花巻市の対象施設で使える楽天トラベルクーポン 30,000円分 寄付額 100,000円 旅行 チケット 観光地応援 岩手県..
100,000 円 (税込) 送料込
楽天トラベルでの予約にご利用いただける楽天トラベルクーポンです。花巻市内の対象宿泊施設のみ利用可能です。旅行や出張などでのご宿泊にぜひご利用ください。 内容 楽天トラベルクーポン30,000円分 提供元 楽天株式会社 発行可能な時期 ご入金確認後、寄付翌日を目途に付..

【ふるさと納税】厚切り牛タン塩味 1kg(500g×2パック) 牛肉 肉 焼肉 BBQ たんもと たんなか 塩牛タン 冷凍 真空パック 味付け肉 一番人..

【ふるさと納税】厚切り牛タン塩味 1kg(500g×2パック) 牛肉 肉 焼肉 BBQ たんもと たんなか 塩牛タン 冷凍 真空パック 味付け肉 一番人..
15,000 円 (税込) 送料込
評価 4.46
≪レビューキャンペーン対象品の申込受付は終了しました≫ なんと!厚さ約10mmと贅沢カットの厚切牛タンは食べ応え抜群!! 牛タンをスライス・目入れ・味付けを1つ1つ確認し丁寧に仕上げました。 最新の設備・基準をクリアし、厳しい品質基準を 設け、何重にもチェックをおこ..

【ふるさと納税】岩手県一関市の対象施設で使える楽天トラベルクーポン 寄付額100,000円 宿泊券 宿泊チケット クーポン 国内旅行 チケ..

【ふるさと納税】岩手県一関市の対象施設で使える楽天トラベルクーポン 寄付額100,000円 宿泊券 宿泊チケット クーポン 国内旅行 チケ..
100,000 円 (税込) 送料込
・ふるさと納税よくある質問はこちら ・寄付申込みのキャンセル、返礼品の変更・返品はできません。あらかじめご了承ください。クーポン情報 寄付金額 100,000 円 クーポン金額 30,000 円 対象施設 岩手県一関市 の宿泊施設 宿泊施設はこちら クーポン名 【ふるさと納税】 ..

【ふるさと納税】 三陸海宝漬 350g 150g 定期便 ご飯のお供 めかぶ あわび いくら お取り寄せ 産地直送 贈答品 岩手県 釜石市 中村家 ..

【ふるさと納税】 三陸海宝漬 350g 150g 定期便 ご飯のお供 めかぶ あわび いくら お取り寄せ 産地直送 贈答品 岩手県 釜石市 中村家 ..
10,000 円 (税込) 送料込
評価 4.41
※定期便は決済完了日の翌月から毎月15日頃に発送いたします。 めかぶは三陸の海そのもの、いくらは朝日に照らされキラキラと輝く水面、あわびは水面に浮かぶ小舟…そんな三陸海岸の風景を一つの器の中に表現したのが、三陸海宝漬です。 元々、中村家の原点は釜石の海鮮料理店..

【ふるさと納税】 三陸おのや 煮魚6種セット 魚 惣菜 セット レンジ おかず レトルト 冷凍 ギフト お弁当 詰合せ 三陸産 帆立 時雨煮 ..

【ふるさと納税】 三陸おのや 煮魚6種セット 魚 惣菜 セット レンジ おかず レトルト 冷凍 ギフト お弁当 詰合せ 三陸産 帆立 時雨煮 ..
19,000 円 (税込) 送料込
評価 4.73
《 商品の説明 》 国産のさかなを中心に、素材を吟味し、丁寧に調理した多彩な種類の味わい。 湯せん、電子レンジで簡単に本格的な煮魚をお召し上がりいただけます。 ●ホタテ時雨煮(60g×2パック) ホタテを柔らかく煮付けました。ホタテの旨みをお楽しみいただけます。 ●サワ..

ハンバーグ 冷凍 母の日 ギフト 格之進 金格 5個 セット 送料無料 国産牛 白金豚

ハンバーグ 冷凍 母の日 ギフト 格之進 金格 5個 セット 送料無料 国産牛 白金豚
3,980 円 (税込) 送料込
評価 4.73
金格ハンバーグ(5個セット)の特徴 厳選した国産牛肉と白金豚の『格之進 黄金ブレンドレシピ』による奥深い味わい。 金格ハンバーグは「国産牛」と「白金豚」を使用した合挽きハンバーグです。 溢れ出る肉汁は一度味わったら忘れられない味で、ソースなしでも食べられるリ..

【ふるさと納税】格之進 岩手県産国産牛×岩手県産白金豚 国産牛切り落とし600g〜2100g 白金豚切り落とし600g〜2100g 切り落とし ふるさ..

【ふるさと納税】格之進 岩手県産国産牛×岩手県産白金豚 国産牛切り落とし600g〜2100g 白金豚切り落とし600g〜2100g 切り落とし ふるさ..
10,000 円 (税込) 送料込
評価 4.57
商品について 返礼品名 格之進 国産牛×白金豚 切り落としセット 産地 岩手県産 内容量 (1)国産牛600g 白金豚600g (2)国産牛600g 白金豚900g (3)国産牛1200g 白金豚1500g (4)国産牛2100g 白金豚2100g 賞味期限 冷凍30日 保存方法 冷凍保存 事業者 株式会社門崎岩手県一関市門..

【ふるさと納税】訳あり から揚げ 室根 からあげ 1.6kg〜8kg 唐揚げ 冷凍 惣菜 小分け おかず レンジで簡単 レンジ 業務用 ふるさと納..

【ふるさと納税】訳あり から揚げ 室根 からあげ 1.6kg〜8kg 唐揚げ 冷凍 惣菜 小分け おかず レンジで簡単 レンジ 業務用 ふるさと納..
12,000 円 (税込) 送料込
評価 4.72
商品について 返礼品名 室根からあげ(いわいもも)訳あり 原材料名 鶏もも肉(岩手県産)、しょうゆ、玉ねぎ、おろししょうが、酵母エキス、清酒、砂糖、衣(でん粉、コーンフラワー、しょうゆ、小麦粉、玉ねぎ、おろししょうが、食塩)、揚げ油(なたね油)/加工でん粉、増..

【ふるさと納税】 本格熟成 西京漬け 魚 詰合せ 個包装 定期便 三陸リアスの恵み 麻生 西京漬 西京焼 贈物 ギフト プレゼント 岩手県 ..

【ふるさと納税】 本格熟成 西京漬け 魚 詰合せ 個包装 定期便 三陸リアスの恵み 麻生 西京漬 西京焼 贈物 ギフト プレゼント 岩手県 ..
12,000 円 (税込) 送料込
評価 4.51
※定期便は決済完了日の翌月より毎月15日前後に発送いたします。 三陸釜石に工場を構える弊社は、世界各国の豊かな漁場でとれたそれぞれの美味しいお魚を、三陸釜石で歴史のある醸造元浜千鳥様の酒粕を使用させていただき、西京味噌と合わせ丁寧に漬込み熟成させ上品な西京漬..
楽天ウェブサービスセンター CS Shop
[ryokou-15]

●現在予約可能なホテル・旅館♪

[ryokou-16]

●空港・駅付近のレンタカーを探す♪(割引クーポンあり)

[ryokou-17]

●岩手県産の商品のお取り寄せをチェック♪

[ryokou-18]

[anime-sita]